臨床試験情報
東京大学医学部附属病院小児科、小児外科、腎臓・内分泌内科において尿検査を受けられた皆さまへ(「腎疾患に対する新規尿検査法の有効性の検討」研究について)
当院では診療のための検査の後に残った尿検体を用いて、新しい腎臓病の尿検査の開発研究を行っています。
この研究の対象者に該当する可能性がある方で、
〇診療情報等を研究目的に利用または提出されることを希望されない場合
〇研究への協力を希望されない場合、あるいは協力を途中でおやめになりたい場合
は尿検査後3カ月以内を目安に末尾に記載の問い合わせ先までご連絡ください。
【研究課題】
腎疾患に対する新規尿検査法の有効性の検討(2023156NI)
【研究期間】
2023年10月2日~2028 年 3 月 31 日
【対象となる方】
東京大学医学部附属病院小児科、小児外科、腎臓・内分泌内科において2023年10月2日(承認日を記入)以降に尿検査を受けられた方
【研究目的・意義】
慢性腎臓病は国民の10%以上が罹患する国民病です。腎臓病進行を早期に発見することは我が国が取り組むべき極めて重要な医療課題です。
腎臓病の検診や診療においては、古くから尿検査が用いられてきました。しかし既存の尿検査項目では早期発見が困難な疾患も多く存在することが課題でした。
尿中には細胞外小胞と呼ばれる小さな構造物が存在し、それらは腎臓を構成する様々な細胞から放出されています。最近、尿中細胞外小胞を用いて早期発見のためのバイオマーカー候補が同定されました。慢性腎臓病の早期発見を目指し、本研究では新たなバイオマーカーを用いた新規尿検査法の精度や正常値の評価を行います。
【研究の方法】
皆様が提出された尿について、診療における尿検査終了後、検査部に保管されている検体を取得致します。個人を同定できる情報(氏名、生年月日等) を研究用の符号に置き換えた上で尿検体が保管されます。
尿検体を用い、ELISAという手法で尿中細胞外小胞に存在するいくつかの分子の量を測定します。情報としてはこれまでの診療で診療録(カルテ)に記録されている血液検査や尿検査結果、画像検査、病理検査などのデータを利用し、新規尿検査法の精度や正常値の評価を行います。特に研究対象者の皆さんに新たにご負担いただくことはありません。 この研究は、東京大学医学部倫理委員会の承認を受け、東京大学医学部附属病院長の許可を受けて実施するものです。
【個人情報の保護】
データや検体は、解析する前に個人情報を削り、代わりに新しく符号をつけ、どなたのものかわからないようにした上で、鍵のかかる部屋において厳重に保管します。ただし、必要な場合には、この符号を元の氏名などに戻す操作を行います。研究結果は、個人が特定できない形式で学会等において発表されます。個人的なお問い合わせに対しての結果のお知らせは行いませんのでご了承ください。収集したデータおよび検体は厳重な管理のもと、研究終了後 5 年間保存されます。保管期間終了後には、データを完全に消去することで廃棄します。
研究の成果は、あなたの氏名等の個人情報が明らかにならないようにした上で、学会発表や学術雑誌で公表します。
【利益相反】
この研究に関する費用は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の研究費から支出されています。本研究に関して、開示すべき利益相反関係はありません。尚、あなたへの謝金はございません。
本研究の結果として知的財産権等が生じる可能性がありますが、その権利は国、研究機関及び研究従事者等に属し、研究対象者はこの特許権等を持ちません。また、その特許権等に基づき経済的利益が生じる可能性がありますが、これについての権利も持ちません。 またこの研究について、わからないことや聞きたいこと、何か心配なことがありましたら、お気軽に下記の連絡先までお問い合わせください。
【研究機関名及び本学の研究責任者氏名】
研究機関 東京大学医学部附属病院
研究責任者 小児科 准教授 張田豊
担当業務 検体・データの解析
Tel: 03-5800-8659
【研究参加拒否】
本研究対象者となることを拒否される場合は、尿検査後3ヶ月以内を目安にお手数でも主治医あるいは下記までご連絡ください。
未成年の患者さんや亡くなられた患者さんなどの場合、ご家族・ご遺族からのご連絡も受け付けています。
研究機関 東京大学医学部附属病院
研究責任者 小児科 准教授 張田豊
住所:東京都文京区本郷7-3-1
Tel: 03-5800-8659