腎臓・内分泌・代謝疾患の包括的後ろ向き観察研究

腎臓・内分泌・代謝疾患の包括的後ろ向き観察研究

1. 目的

現在我が国においては、尿検査の異常や腎臓の機能低下が慢性的に続いている状態(慢性腎臓病)の患者様が約1300万人いると推計されています。この中には腎臓の機能が極端に低下して人工透析が必要となる患者様が年間約3万人を数え、また、透析に至る前の段階においても心臓病や脳卒中のような重篤な合併症が多いこともわかってきました。
内分泌・代謝疾患には、下垂体、甲状腺、副甲状腺、副腎、性腺を始めとする臓器によって産生されるホルモン作用の異常による疾患に加え、糖尿病や高脂血症、骨粗鬆症など多くの疾患が含まれます。これらの疾患では、全身の様々な臓器の機能異常が起こる場合があります。内分泌・代謝疾患の中には、糖尿病や骨粗鬆症など、本邦に1,000万人を越える罹患患者が存在するものがある一方、非常に稀な疾患も存在します。
これら腎臓・内分泌・代謝疾患の中には、病気がおこる仕組みがまだ解明されていない疾患、あるいは診断法、治療法が確立されていない疾患があります。また、現在の診断法や治療法には問題が残されており、よりよい診断、治療法が望まれている疾患も少なくありません。そこで本研究は、これまで当院を受診(入院・外来とも)された患者様の診断に基づき、臨床経過・検査結果・治療内容とその反応性などのデータを過去に遡って検討し、当院での今までの診断や治療の状況とその効果を把握・検討することにより、今後の内分泌・代謝疾患の診断・治療の指針とし、ひいては新しく有効な診断、治療法の開発の一助とすることを目的とします。

2. 対象

対象とする症例は、1950年から研究承認日までの間に東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科、およびその前身の科に腎臓・内分泌・代謝疾患のために入院、または外来通院された患者様です。

3. 方法・研究が行われる機関・実施場所

カルテ・診療情報・検査結果を閲覧しながら、個人情報を除いた診療内容を調査票に記入します。この時点で患者様の匿名化は完了し、患者識別情報が含まれないデータのみが用いられます。研究者は、東京大学医学部附属病院内においてデータの集計・統計解析を実施します。

4. 研究における倫理的配慮について

本研究は直接患者様に介入する研究ではなく、患者様の健康・生命に直接影響を及ぼさず、費用もかかりません。また、人体から採取された試料は用いず、患者様を特定できるデータも必要としません。

5. 研究への参加・不参加について

ご自身のデータが観察研究に用いられることに同意されない場合は、研究代表にご連絡下さい。また、研究に同意されなくても、今後あなたの病気の治療を続ける上で不当な扱いを受けることは決してありません。

連絡先:
東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科 和田 健彦
Fax 03-5800-9826